皆さんは、菅政権が掲げる「2022年までに不妊治療の保険適応化」についてどうお考えでしょうか?
6人に1人が何らかの不妊治療を経て生まれる今、
これまでは秘密裏に治療を受けていた方々にとって、
実はね~と話すいいきっかけになったのではないでしょうか?
話す事が必ずしも良いとは思いませんが、誰かに打ち明けることで精神的に開放される事もあります。
この仕事をしていると伝えると、私の友達が不妊治療受けていて…という方は多いです。
さて、子どもを望んでいる方のほとんどは「賛成」と答えるのではないでしょう。
「少子化対策として」だけでなく、
女性のキャリア推進を図られ、男女共同参画社会で一生懸命働いてきた結果、
やっと子を望む余裕がでてきた今になりもう遅いと言われ、
高額な医療費を自費で払えと言われるのは心外です。
生まれてくる子どもの16人に1人が関わっているのだから、
スタンダードな医療であり保険適応でもおかしくないと考えます。
不妊治療を受けている方はご存じだと思いますが、
ひとたび不妊治療を受けるとなると、苦労して貯めたお金がすぐに万単位で飛んでいく事になります。
これまで頑張ってきたのだから、もっと支援してほしいと思うのは当然ですね。
これに対し、「反対」という方にはどのような方が多いのでしょう?
結果が出るかわからないものに税金を費やするな
不妊は病気じゃない
上記のような意見が出てくるのではないでしょうか。
この意見に対し、私は反対することができない事が事実です。
最近よく、ある人との会話を思い出します。
「不妊は病気ではありません。だから、ホスピタリティを大事にしなさい。」
「家族に紹介したいような対応を心掛けなさい。」
この言葉が今でも強く響いており、私自身患者様とお話する時はきちんと事実を伝え、間違っている知識は間違っていると伝えるよう心がけています。
グレードの説明時、
「CCだけど妊娠率にほとんと差はないので心配しないでください」とは言えず、
「妊娠率は下がりますが、妊娠する可能性はあります。」
と伝えます。サービスを提供する側として100点の答えではないのは理解しています。
快適な空間を提供するため、安心感を与えることや労り、慰めも必要ですが、
私がしっかり向き合わなければ患者様は、知らないまま、もしくは間違った知識に高額なお金支払うことになり
金銭的負担は精神的不安に繋がると考えているからです。
では、本題である不妊治療の保険適応化について私の意見はというと、
保険適応化には「反対」です。
保険適応ではなく、助成金制度の拡充を行うべきだと思います。
多くの病気では、そのメカニズム解明や治療方法、治療薬の開発・研究は、大学病院や製薬会社などで行われています。
医者や看護師は、学校で専門知識を学び実習を重ね試験を受けた上で臨床現場に入りますね。
しかし不妊治療に関しては、古くから現場で試行錯誤が重ねられてきた分野です。
分かりやすく言うと、美容外科と同じです。
皮膚の縫合研修があっても、二重術の実習はないですね。
これは、「治療」という観点で必要かどうかで区別されると考えています。
不妊治療の現場では、医師や看護師は医療を学び、ホスピタリティを提供する役務に就きますが、