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~用語解説~

体外受精に進まれる際、医師から診察でわからないカタカナや英語が出てきて、説明を受けてもピンと来ないまま色々な技術を付けられた経験のある方は多いのではないでしょうか?

そこで、よく出てくるキーワードをまとめてみました。

AH(卵孵化補助術)

「AH(エーエイチ)」や「AHA(アハ)」は、卵孵化補助術の事を指し、アシステッドハッチングともいわれます。

着床には、胚が透明帯といわれる周りの殻から脱出(ハッチング)する事が大切となっています。この脱出を、人工的に行うのがこの技術です。レーザーを照射し、直接殻に穴を開ける方法が一般的で、胚への影響も少ないと言われています。

凍結融解胚において、この技術を必須とする施設が多くみられますが、しなかった群との差がほとんどないとのデータも見られます。

とはいえ、お腹の中で起きる事は確認ができないので、後々後悔が残らないように実施しておく事をおススメします。

Split法

Split(スプリット)法では、採卵できた卵の数の内、半分を一般体外受精(いわゆるふりかけ法)させ、残りの半分は顕微授精を行います。

体外受精が初めての場合や、卵子の膜が弱い場合などに有効です。

成熟卵

成熟卵とは、受精できる力をもった卵の事で「MⅡ」と表記されます。

採卵後の卵子は、GV→MⅠ→MⅡと成長していきます。

一般体外受精の場合、卵丘細胞に包まれた状態で受精させるため、すべての卵を媒精させますが、顕微授精の場合には、MⅡ卵子のみを受精させます。

ODO-ICSI

ODO-ICSI(オド-イクシー)とは、one day old ICSIの略で、採卵当日に成熟卵が得られなかった場合、翌日まで卵子を培養し成熟卵があれば顕微授精を行うことです。

採卵当日がMⅠ卵子である場合、翌日顕微授精ができる可能性は高くなります。

IMSI

IMSI(イムジー)は、顕微授精で使用する精子を選ぶ方法の一つです。

通常の顕微授精の10倍以上の超高倍率で精子を観察する事で、通常の顕微授精の時では見えないような、精子の頭の空砲や、中編部の異常が見えるので、よりよい精子を受精させることができると言われています。

正常精子の選別精度があがることから、流産率が下がるといことも言われています。

ERA検査

ERA(エラ)検査は、子宮内膜着床能検査の事です。

インプランテーションウィンドウといわれる、子宮内膜が胚を受け入れられる時期があり、この時期がずれている事で着床できないということが言われています。

ERA検査では、着床しやすい時期を検査して、適切な移植時間を決めることにより、着床率を上げるという方法です。

10人中3人はインプランテーションウィンドウがずれていると言われているので、1人1人に合ったタイミングを教えてくれるのが、この検査の利点であると思います。

良好胚を移植してもなかなか着床しない場合には受ける価値があると思います。

IVM(未成熟卵体外成熟培養)

IVM(アイブイエム)とよく聞くのがIVF(アイブイエフ)です。IVFとは、よく耳にする体外受精の事で、卵胞径がある程度の大きさになると採卵し、採卵当日に受精させる方法です。


一方、IVMの場合は、まだ卵胞径が小さく成熟していない卵子を採卵し、培養液の中で、成熟させる方法です。一日成熟培養させた後、顕微授精を行います。

PCOなどで刺激をすると危険な可能性がある場合に有効とされていますが、まだまだ成功率は低い治療法です。

Conventional-IVF

Conventional-IVF(コンベンショナルーアイブイエフ)とは、一般体外受精の事で、「ふりかけ法」とも言われています。シャーレの中に、卵子と精子を入れて一晩待ちます(クリニックによっては、媒性時間は数時間の事もあります)。

顕微授精(ICSI)に比べると、自然な形での受精になります。

Caイオノファ

顕微授精後を複数回してもなかなか授精しない場合に行います。

受精する際には卵子が活性化する事が必要であり、活性化する時カルシウムイオン濃度が上昇することが知られています。

この活性化が起きない「卵子活性化障害」が疑われる場合に、人工的にカルシウムイオン濃度を上げる処理を行います。

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