不妊治療を始める際のご主人様には
- 精液検査
- 感染症採血
の2つを受けてもらいます。
まずは検査日は初診時または後日来院日を決めてもらい検査を行います。
男性不妊のほとんどは精子の数の減少と運動性の低下ですので、まずは自分の状態を知ることが大切です。
~精液検査~
採血は精液検査を受ける際の事前準備として、3-5日間の禁欲をしてください。
事前にプラスチックのカップをお渡しされますので、その中に1回分をすべて採取してもらい提出していただきます。
コンドームには精子を殺す殺精子剤が入っていますので、採取は必ずマスターベーションで行ってください。奥さんに手伝ってもらうのもNGです。
量が少ないことを気にして2、3回分提出される方が稀にいますが、少なくても検査することは可能です。正確な結果を得るためには1回のみの提出を推奨します。
ただし、途中こぼしてしまった場合などは正確なデータが出ない可能性があるので事前に申告してください。
容器を提出したら後は結果を待つのみ!!
検体を提出してから結果は約1時間ほどで出ます。病院によっては、結果は後日という場合もあり、忙しい場合は妻のみの受診時でも結果を受け取る事は可能です。
基準は?
世界基準(WHOの WHOラボマニュアル-ヒト精液検査と手技-5版)では以下のようになっています。
精液量 | 1.5ml以上 |
精子濃度 | 1500万/ml以上 |
総精子数 | 3900万/射精以上 |
前進運動率 | 32%以上 |
総運動率 | 40%以上 |
正常精子形態率(厳密な検査法で) | 4%以上 |
白血球数 | 100万/ml未満 |
これは自然妊娠での正常所見値となり、多くの施設ではこれを参考に独自の基準を取り入れています。
これらの基準もって診断結果として、
- 乏精子症・・・精子の数が基準以下
- 無精子症・・・精子がまったく見つからない
- 精子無力症・・・精子は存在するが運動精子がいない、もしくは運動性が低い
- 奇形精子症・・・正常形態の精子数が基準以下
などが報告書に記載されます。
基本的な検査精液を血球板に乗せて顕微鏡で数えたり、量やpHを見たりしますが、そのほかにも、
精液のストレス状態を調べるMioX検査や、精子を自動解析する最新システムSMASなどがあり、病院独自の検査を取り入れている場合もあります。
精液検査もAIで行うことが一般的になる時代も近そうですね。。。
写真付きの報告書がもらえるクリニックがおススメです